……とお困りではありませんか?
転勤族の妻として、団地からマンション、戸建ての押入れまで
あちこちの押入れの収納を経験してきた整理収納アドバイザーのトノエルが
押入れ収納について徹底的に解説します。
無印良品・ニトリ・アイリスオーヤマ・YAMAZEN・天馬・100円ショップの商品を使った
活用方法もご紹介しますので、この記事を読み終わるころには
あなたの家の押入れを何とかしたくてウズウズしちゃうかもしれませんよ。
9割の人が押入れ収納に悩んでいる!
トノエルのインスタグラムでこんなアンケートをしました。
……というフォロワーさんからいただいたコメントに
「私も」は90%(339名)、
「押入れ収納バッチリ」は10%(39名)という回答をいただきました。
なんと9割の方が押入れの収納方法に悩まれているんですね。
きっとこの記事にたどり着かれた方もそうなのではないでしょうか。
この記事を読めば、押入れの活用法をマスターしていただけることをめざして徹底的に解説します。
……そんな疑問にすべてお答えしますよ!
「押入れの活用」が難しい理由3つ
では、なぜそんなに難しいのか?
それは3つの理由から説明できます。
【押入れの難点】
- 奥行が深いから
- 高さもある大容量の収納スペースだから
- 扉があって中のモノが見えないから
まずは、理由を知ることが、解決方法への近道です。
ひとつずつ難しい理由を説明していきますね。
押入れの難点1 奥行が深い
押入れよりはクローゼットのほうが使いやすいと思われる方も多いですよね。
それは一般的なクローゼットの奥行が押入れよりも浅いからです。
- クローゼットの奥行 40~60㎝
- 押入れの奥行 80~85㎝
成人女性の腕の長さの平均は67.3㎝と言われていますので、
クローゼットなら奥に置いたモノにも手が届きますが、
押入れだと手が届かなくなってしまいます。
また、奥にあるモノは単純に見えにくいということもあります。
押入れの難点2 高さがある大容量の収納スペース
高さもあり容量も大きなスペースです。
家族全員が和室で布団を敷いて寝ていた時代には、
大きく嵩張る布団を収納するのに適したスペースでした。
でも、今はベッドを利用する方も多く、この大空間の収納スペースに
収納すべきモノがわからないという方もいらっしゃいます。
押入れの難点3 扉があって中のモノが見えない
扉を閉めてしまうと中のモノが見えなくて、
必要なモノの出し入れも手間がかかりますし、
どこに何があるのかわかりにくくなってしまいます。
また扉自体も大きくて開け閉めしにくかったり、
インテリアに合わないなどで困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「収納のゴールデンゾーン」を知る
……という声が聞こえてきそうですね。
つぎは、押入れを活用するために知っておいていただきたい収納の基礎知識。
「収納のゴールデンゾーン」についてご説明します。
そもそも「収納」とは?
では、「使いやすい」とはどういう状態のことでしょうか?
多くの人は、必要なモノを目で見て、手で取ります。
そこで、見やすく手をのばしやすい
「目線の高さ」~「腰の高さ」が収納の「ゴールデンゾーン」になります。
ここに、「毎日使うモノ」や「週に1回以上使うモノ」など、
使用頻度の高いモノを収納するのがコツです。
「ゴールデンゾーン」は人それぞれ
あなたが使いやすいと思う状態と、お子さんが使いやすいと思う状態は同じでしょうか?
「使いやすさ」は人それぞれ。
収納のゴールデンゾーンは身長や、腕の伸ばしやすさなど、
身体的な特徴によって変わります。
身長が違う子どもや夫にとっては使いやすい場合もあるはずです。
また、足腰や腕の可動域が狭くなっている高齢者は、
ゴールデンゾーンが狭くなるので、配慮が必要かもしれません。
「押入れ」の使いやすい位置「ゴールデンゾーン」
押入れなど奥行のある収納は、手前がゴールデンゾーンです。
大人の場合だと、中段の手前側が特にラクに手を伸ばせる位置になります。
手前に、使用頻度の高いモノを収納します。
奥には、シーズンオフのモノや季節物など、使用頻度の低いモノを収納します。
また、収納方法を工夫することで、奥まで日常使いすることもできます。
「腰より下」は引出しや、キャスター付きの収納グッズにすると見渡しやすく出し入れしやすくなります。
また、重いモノを収納するのに適しているスペースです。
「目線より上」は取っ手付きのカゴや、引っ掛け収納を活用すると出し入れしやすくなります。
また、軽いモノを収納するのに適しているスペースです。
ご家庭によっては、布団やスーツケースなど大きなモノで押入れにしか収納スペースが確保できない場合もあるかと思います。
そういったモノは使用頻度に合わせて出し入れしやすい中段か
少し出し入れしにくい下段かを選んで収納するのはいかがでしょうか。
「押入れ」の扉の特性を知る
押入れについている扉によっても、ゴールデンゾーンが変わります。
それぞれ、どの位置が使いやすいのか説明しますね。
スライド式の2枚襖(ふすま)
襖のような、左右スライド式の引き戸の場合は、
両サイドが出し入れしやすいゴールデンゾーンです。
部屋の位置関係によって、左右どちらかが、より使いやすい位置になることもあります。
リビングに近い左側の方が出し入れしやすいので、
こちらに使用頻度の高いモノを収納しています。
観音開きの襖
中央が出し入れしやすいゴールデンゾーン。
両方の扉を両手で開け閉めする場合は、中央に使用頻度の高いモノを配置します。
片方のみを開け閉めして使用する場合は、
出し入れしやすい方の扉側に、使用頻度の高いモノを配置します。
利き手で扉を開いて、利き手ではないほうでモノを取り出すのがやりやすいという方と、
利き手ではないほうで扉を開いて、利き手でモノを取り出すのがやりやすいという方がいらっしゃると思います。
どちらが使い勝手がよいかは、ご自身で確認してみてください。
その場合も、中央から端に向かって、使用頻度の高いモノから順に配置します。
ここにはモノを置かないようにするなどの工夫が必要です。
折れ戸の場合は特にこのデッドスペースができやすいので気を付けましょう。
扉を外す、付け替えるという方法
また、必要に応じて隠したいのであれば、突っ張り棒や、カーテンレールを使い「カーテンやロールスクリーンに付け替えるのも良いかもしれません。
ちなみに、布で目隠しするような状態になるカーテン式は、
両サイドがゴールデンゾーン。
軽い力で動かせるので、サッと出し入れしやすく、子どもや高齢者にも向いています。
下が出し入れしやすいゴールデンゾーン。
ただし、腰下は出し入れしやすいゾーンとは言えないため、
背の低い子どもなどの専用スペースにするなど、工夫が必要です。
普段は開けっ放しで使用して、来客時など目隠ししたいときだけロールスクリーンを下げるという使いかたも◎ですよね。
「押入れ」の整理収納は3ステップ
……という声が聞こえてきそうですね。
……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それでは、押入れの中をスッキリと収納するまでの3ステップをご紹介します。
【押入れの整理収納】
- 押入れの中身を全部出す
- 要・不要を判断し、押入れにしまうべきモノだけにする
- 出し入れしやすく収納する
それぞれ方法を説明していきますね。
ステップ1 押入れの中身を全部出す
……と、引いてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、
実はこれ、とっても大事なことなんです。
そもそも、押入れの中がぐちゃぐちゃで、どこに何があるのかわからないという方は
押入れを覗き込みながら、要らないモノだけ取り出して捨てていくのでは、
逆に要領が悪くなってしまいます。
急がば回れ!です。
「時間」と「モノを広げる場所」を確保して、押入れの中のモノを全て出していってください。
……なんてモノも出てくるかもしれません。
せっかく中身を全部出したら、押入れの中の掃除もしてしまいましょう。
スッキリしますよ!
ステップ2 要・不要を判断し、押入れにしまうべきモノだけにする
押入れの中身を全部出したら、
- これからの生活に必要なモノ
- もう使わないけど大切な思い出品
……など、あなたの暮らしに必要なモノと、不必要なモノに分けます。
そのうえで、
- 押入れ周辺で使うモノ
- 押入れにしか入らないサイズのモノ
……を中心に押入れに収納するべきものを決めていきます。
例えば、トノエルの家は和室とダイニングの間の襖を外して、
和室をリビングとして使用しています。
サイズ的に収納しやすいのがここだったので、押入れに収納していました。
あなた家の押入れに収納すべきモノとして、分けてみてください。
あらためて考えてみると押入れに入れないほうが便利なモノもあれば、
押入れに入れておいた方が便利なモノもあるかもしれませんよ。
ステップ3 出し入れしやすく収納する
使用頻度や、ゴールデンゾーンを考えて、どこに何を収納するのがいいの計画していきます。
空間認知力の高い人なら、テトリスのように上手に収納できるかと思いますが、
きっとこの記事を読んでいるあなたも、そして、
……きっと、ちょっと苦手なはず。
そんなあなたもトノエルも……まずは紙に描き出して、収納プランを決めていきましょう。
これは、トノエルが引越し先の押入れの収納プランを描き出したところです。
押入れの収納内部のサイズと収納したいモノのサイズを測って、
方眼ノートなどに描き出してみてください。
- 大人がよく使うモノは中段に
- 子どもがよく使うモノや重いモノは下段に
- 軽いモノは天袋に
- あまり使わないモノは奥に
……などを考慮しながら、収納位置を決めていきます。
必要に応じて、押入れの中に
- 棚(押入れ専用棚、メタルラックなど)
- 引出し(押入れサイズ、クローゼットサイズを前後に)
- ハンガーポール(突っ張り棒、自立式ポールなど)
- フック
- キャスター付きワゴン
- スノコ
……などのグッズも用意します。
もしも家にあるモノで代用できそうなら、まずは仮置きして生活してから
……となってから、新しい収納用品を買うことをオススメします。
「押入れ」にオススメの収納用品
押入れで使うのにおすすめの収納用品をご紹介しますね。
注意点 押入れのサイズを正確に計測しよう
ここで1つ注意事項を。
押入れの幅・奥行・高さはそれぞれ違います。
ここでご紹介する商品が使えない場合もあります。
きちんとサイズを測ってから購入してくださいね。
あちこちの家に暮らしてきて気づいたのは、「押入れ」といっても家によってサイズはずいぶん違うということ。
……なんて悲劇を防げます。
棚・ラック
大容量の押入れに、小物を収納したい場合は、棚で仕切るのが得策です。
特に中段は、使用頻度の高いモノをそっと置くように収納するためには大切ですね。
ニトリ 押入れ整理ラック
押入れ専用のラックで、幅・高さ伸縮タイプの
「たて横伸縮 押入れ整理ラック CHS(1,490円/税込)」と
幅のみ伸縮する
「横伸縮 押入れ整理ラック CHS(990円/税込)」があります。
高さは収納したいモノに合わせて選べば◎。
2台置くと奥までしきれますね。
きっと「お、ねだん以上」の活躍をしてくれることでしょう!
「IEbiyori」サチさんの美しい押入れ収納はこちらからご覧いただけます。
アイリスオーヤマ カラーメタルラック
アイリスオーヤマの「カラーメタルラック CMM-55083」です。
こちらは押入れ専用の商品ではありませんが、サイズによっては押入れで使うこともできます。
棚板の高さを変えられるので、収納したいモノが変わったときも対応しやすいです。
また、引越しや家族の成長に合わせて、押入れ内で使用しなくなった場合でも使いまわしがしやすくておすすめです。
実は先日、トノエル式の受講生で転勤族の方にはこの商品をおすすめしました。
……ということで、この商品を2台購入されました。
現在は押入れ内で、前後に2台置いて本などを収納されています。
家や暮らしかたが変わっても、使いまわしやすいのはいいですよね。
引出し
押入れの下段に衣類などを収納したいという場合は、やっぱり引出しが便利ですね。
天馬 Fits フィッツケース 押入れ収納サイズ
押入れ収納用の引出しとして超定番のロングセラー商品
天馬の「フィッツケース 押入れ収納サイズ」です。
丈夫な前枠付きでたわみにくいのが特徴。
こういうプラスティック製の引出しって、意外と一生ものになったりしますよね。
お値段は他のメーカーのモノよりも高いですが、丈夫で重ねやすく、サイズ展開も豊富なのが人気の理由なのではないでしょうか。
最近では、ホワイトカラーや通販限定でブラウンカラーも仲間入りしています。
無印良品 PP衣装ケース引出式・大
無印良品の「【宅送】PP衣装ケース引出式・大 宅(V)約幅40×奥行65×高さ24cm(1,490円/税込)」です。
高さ違いで
「【宅送】PP衣装ケース引出式・深 宅(V)約幅40×奥行65×高さ30cm(1,790円/税込)」という商品もあります。
……という口コミを目にしたこともあり、上には重いモノをのせないように気を付けています。
シンプルなデザインといつでも買い足せる安心感。
それとやっぱりお値段が魅力ですよね。
奥行40cm程度のプラ製1段引出し
このくらいのサイズの引出しは3段タイプが多いですが、おすすめは1段のモノ。
通常はクローゼット内で使用するサイズ感ですが、以前の家では押入れに前後に入れて使用していました。
ワゴン・キャスター
押入れの下段に入れるモノにはキャスターが付いていると、重いモノの出し入れも簡単にできますね。
山善(YAMAZEN) キャスター付き押入れ収納ラック
山善(YAMAZEN)の「キャスター付き押入れ収納ラック」です。
押入れのサイズや収納したいモノに合わせて、ラックの幅が選べます。
また、上段の天板やネットは取外しができるので、収納したいモノが変わったときも使いまわししやすそうです。
100均ダイソー ラクラク ピタッ!とキャスター
ファイルボックスなどの軽いモノなら、底に小さなキャスターを両面テープで貼り付けるだけでも、手前に置いたモノを動かしやすくなります。
ダイソーの「ラクラク ピタッ!とキャスター」は差し込み式のキャスターに対応していない収納グッズに貼り付けができるのが便利なポイント。
100円ショップやホームセンターなどで同様の商品を探してみるのもいいかもしれません。
押入れハンガー・ポール
押入れをクローゼットのように衣類収納に使いたいという方には、ハンガーをかけられるポールを設置するのもおすすめです。
山善(YAMAZEN) ハンガーラック 押入れ 棚付き
この商品は山善(YAMAZEN)の「ハンガーラック 押入れ 棚付き」です。
横向きに設置すれば、奥の棚には使用頻度の低いモノを収納できます。
縦向きに設置すれば、棚の手前と衣類の手前は使用頻度の高いモノを
奥は使用頻度の低いモノを収納すると便利そうです。
100円ショップの棒とフック
天袋に置いているモノの使用頻度は低く、ほとんど出し入れしなかったので、日常生活は問題なく送っていました。
まとめ
押入れの活用が難しい理由と、押入れ収納の基礎知識をご紹介し、
ぐちゃぐちゃの押入れを整理収納する方法を3つのステップにわけてレクチャーしました。
ご紹介した収納用品も、参考にしていただけるとうれしいです。
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